ファッションの仕事

ファッションの主な職業

「モノ消費」から「コト消費」へ 国民の志向にも変化のきざし

訪日外国人客による買い物需要もますます重要に

 スマホアプリの普及により、ファッション流通は変革が進んでいます。たとえば服や小物などモノを買うだけならば今はインターネットでも可能で、便利なコーディネートアプリや価格比較、在庫確認などが手軽に行えるようになりました。ファッション通販サイトがますます活況なのも、幅広い年齢層からスマートフォンを使って購入することが定着しつつある表れでもあるでしょう。
 そこでファッションビルや商業施設などリアル店舗を運営する企業は、消費者が直に足を運ぶ動機づけに、より工夫が求められるようになりました。近年「コト消費」という言葉が聞かれるようになったのは、単にモノを買うだけではなく、その場所に行くことによって特別な体験や情報を得ることが幅広い消費者に受け入れられた背景があります。アミューズメント型商業施設のメリットのひとつは、楽しかったことを他の人に話すなど、消費者からの二次的な情報発信が見込めることです。新規オープンのファッションビルをはじめ、若者の集まる原宿エリアでもコト消費を意識した体感型の店舗展開がみられて人気を得ていることから、この傾向は今後も続くことでしょう。
 若者から大人まで、あらゆる層の普段着として定着したファストファッション。その代表格であるファーストリテイリング(ユニクロ)は、2016年、営業利益の3分の2を支える国内売上げを、大幅に落として低迷したとみられていました。しかし、2017年3月〜5月期連結業績では、国内売上げを伸ばし、前年同期比17.3%増の123億円としました。
 また「インバウンド消費」といわれる外国人観光客の消費動向にも目が離せません。デパート百貨店の売上をけん引しているのは、アジア圏をはじめとした観光客の購入実績です。彼らの多くが日本製の品質の高さを求めていることは明白なので、ファッション界においても日本のものづくりの技術が継承されて製造現場が活況になることで、さらに良い波及効果の生まれることが望まれています。

お役立ちDATA
初任給例約16万円〜20万円(初任給)
活躍の場□アパレル企業 □デパート □衣料専門小売店 □セレクトショップ □各メディア(テレビ、雑誌、広告会社 等) □個人事務所設立またはフリーランサー etc.
関連資格●ファッションビジネス検定 ●洋裁技術検定 ●パターンメーキング技術検定 ●和裁技能検定 ●衣料管理士 etc.

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