アニメ業界のスペシャリストに聞きました

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かわの のぞみ▶㈱スタジオ雲雀作画部所属。2018年放送のTVアニメ「ラディアン」でキャラクターデザイン・総作画監督を担当。同作品は2019年10月に第2期が放映予定。その他の参加作品は「暗殺教室(第2期・劇場版)」(ライン作画監督など)、「ハクメイとミコチ」(EDコラム絵作画など)、「このはな綺譚」(作画監督) など。

いろいろなものを見たり、調べたり、考えたりして
描く絵一枚一枚に反映しています

美術系の高校でデザインを勉強
友人の影響でアニメの世界へ

―河野さんがアニメーターをめざしたのはいつ頃ですか?

 高校生のとき、今同居している友人に出会ったことがきっかけです。もともと将来は絵を描く仕事につきたいなとは思っていたのですが、アニメが好きな彼女の話を聞いているうちに、アニメもいいなと思って。

―高校当時は、どんなことをされていましたか?

 美術系の学校に通っていたので、3年間の大半はデザインや絵画、デザイン工芸などの勉強をしていました。家に帰ってからも、趣味でイラストを描いたりしていましたね。

綺麗なキャラクターの特に「目」にこだわる

―現在のお仕事についてご説明ください。

 現在は、NHKの「ラディアン」というアニメ作品でキャラクターデザインと、総作画監督をさせていただいています。

―一日にどれくらいの原画などを描かれるのでしょうか?

 私はそんなに手が速い方ではないので、原画でしたら1日に3カット分を上げられればいい方かな、と思います。

―どんな絵を描かれるのがお好きですか?

 どちらかというと、綺麗な絵を描くのが好きですね。その中でも特に、キャラクターの「目」にはこだわって描いています。

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少しでも力をつけて、それらをもっと画面に反映したい

―仕事の上で、日頃心がけていることはありますか?

 それほど大層なことはしていないと自分では思うのですが、いろいろなものを見たり、調べたり、考えたりして、それらを描く絵一枚一枚に反映しながら、毎日仕事をしています。
 私はまだまだ未熟なので、これから少しでも力をつけて、それらをもっとアニメの画面に反映できるようになればいいなと思っています。

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アニメ業界をめざす高校生へのメッセージ

忙しくなる前に基礎画力を上げておきましょう
こういったことをしておくと良い、と聞かれるとまっさきに思いつくのが「自分の基本画力を上げておいてほしい」ということです。アニメの仕事はキャラクターを描くことがほとんどなので、まずは人体を描けるように絵の練習をしてください。合わせて背景の勉強もしてほしいですし、余裕があれば動物や機械も描いておきましょう。あとは、その時々で流行っているアニメの絵の模写をしておくとさらに良いですね。アニメーターになってからはとにかく仕事に追われてしまいますので、学生の内に絵の力をつけておけば、あの時にやっておいてよかったと後から思えるはずです。がんばってくださいね。

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