法律&ITのスペシャリストに聞きました

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きとう まさと▶東京都出身。開成高校、東京大学法学部、慶應義塾大学法務研究科を経て弁護士登録。法律事務所、官民出資の株式会社産業革新機構勤務を経て株式会社サイトビジット設立。2013年に資格試験対策のオンライン講座「資格スクエア」をリリース。2019年にはAIを活用した司法予備試験問題の60%を的中させた「未来問」が話題に。

“新しい価値”を世に提供して、全員が幸せに!
めざすは世界一のリーガル(法律)カンパニー

資格試験対策のオンライン講座
「資格スクエア」で起業

―今年、AI(人工知能)を活用して、難関国家試験の司法試験の予備試験で、事前に問題を60%予想したというニュースが話題です。

 当社が開発したAIによる試験問題 出題予測サービス「未来問(みらいもん)」です。95問中57問の予測が的中し、的中率は60%を記録しました。60%という数字は、司法試験予備試験短答式試験の合格基準と同水準となります。今後は法律資格以外の資格についても開発を進めていきたいと考えています。

―反響が大きそうですね。このビジネスを始めたきっかけを教えてください。

 東京大学を卒業後、慶應義塾大学法務研究科を経て弁護士になりました。法律事務所での勤務は充実していたのですが、「リーマンショックで元気のない日本に活力を与えよう」という友人の誘いで、官民出資の株式会社産業革新機構へ転職しました。この組織は解散前提の時限組織でしたので、ビジネススキルを身につけて、起業家として独立しようと考えました。

―それが㈱サイトビジットですか。

 「自身の得意ジャンルで、世の中にないもの、かつ人々の役に立つ市場性のあるもの…」と、100以上のビジネスモデルを考えて、それを絞り込んだのが資格試験対策のオンライン講座「資格スクエア」でした。

―設立時はどのようなご苦労がありましたか?

 すべてです(笑)。「人(材)、モノ(商品)、(運転資)金」といいますが、すべてゼロから揃えました。弁護士ですから法律的なリテラシー(解読記述力)はありましたが、IT技術に関して本質は理解していません。自分ができないことは、できる人に頼んでやってもらうしかありません。当初、ITエンジニアとは意見の擦り合せに非常に苦労しました。やはり「企業は第一に人である」と身を持って知りました。

―ITに興味を持つ高校生に一言お願いします。

 現代は「起業」に対して非常にハードルが低くなっています。サーバやドメイン取得は数千円でできますし、低予算での起業が可能です。まずは自分の欲しいソフトのプログラミングからはじめて、商品化までトライすることをお勧めします。IT技術を身につければ、企業からも引っ張りだこですし、いずれは会社の経営も可能です。

―最後に鬼頭さんの夢を教えてください。

 “新しい価値”を世に提供して、世界一のリーガル(法律)カンパニーに成長させることです。関わる人全員が、幸せになれる会社をめざします。

「イケてる人間」による「イケてる会社」づくり

―横沢さんの仕事内容を教えてください。

 エンジニアチームのマネージャーとして、制作物の優先順位を考えたり、タスク(「作業工数」や「納期」)のスケジュールを管理、営業部署と制作部署のブリッジ(橋渡し)が主な業務です。

―もともとエンジニア志望でしたか?

 大学では薬学の勉強をしていました。プログラミングは趣味でやっていて、さらに高度な技術を学びたくて当社に就職しました。

―エンジニアの仕事の楽しい部分と大変な部分を教えてください。

 例えば料理を作った場合、作った分しか人を喜ばせられませんが、ソフト制作は、私一人が作ったものが、もしかしたら10億人の満足度を満たしているかと思うとワクワクします。ログを見て密かにほくそ笑んだりしています。逆に大変な部分は、とにかく覚えることが膨大にあって、対応に大変苦労することです。詳しいエンジニアに聞く、ネットで勉強する…など、常に勉強の日々です。

―横沢さんの目標を教えてください。

 1つはスキルアップです。技術力を磨き、高めて会社をサポートします。2つ目は「イケてる会社」にすることです。それには自身が「イケてる人間」にならなければなりません。もっかそれに向けて努力中です。

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IT業界をめざす高校生へのメッセージ

一刻も早くプログラミングを!
簡単なプログラミングなら、思っているよりカンタンにできます。今の世の中、AI(人工知能)を活用する動きが強く、どの業界でもITエンジニアは不足しています。やらない理由はないと思っています。まずは身近なものからトライしてみてください。きっと「もっと早くからやっておけばよかったぁ」と思う人は多いはずですよ。

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