業界ニュース

国産旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)が2018年7月の英国航空ショーで初お披露目

自動車・航空・鉄道・船舶・運輸・建築

 国産旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」を開発する三菱航空機は、2018年7月にイギリスで開かれた航空ショーで機体を実際に飛ばす「飛行展示」を初めて実施しました。会社発足から10年。顧客の前でようやくアピールする日が来ました。
 RJとは、座席数が50〜100席程度、航続距離2000〜3000キロメートルの小型ジェット旅客機のこと。低燃費、低騒音で、離着陸に必要な滑走路が短いという特徴があります。
 先行するライバル企業はブラジル、カナダの2社。ここへ来て各社が米ボーイング、欧州エアバスという航空大手と急接近を報じるニュースも伝えられています。
 MRJは2017年のパリ航空ショーでは実機の展示のみ。世界中から集まる顧客の前で実機を飛ばし、開発遅れに伴う不安の払拭につなげたい模様です。現在三菱航空機は、開発状況について「2020年半ばまでという納期はぎりぎり守れる」との認識を示しています。
 同社が約半世紀ぶりとなる国産旅客機の開発を目指して発足したのは2008年4月。当初は13年後半に初号機を納入する予定でしたが、設計や仕様変更で5回の納期延長を繰り返し、2018年1月には初の受注キャンセルにも見舞われました。
 ライバル2社が対象とするのは座席数が100席以上の小型機。対してMRJは70〜90席と、顧客層が異なるのでは…という状況の中、今後の巻き返しに期待が集まります。
(日本経済新聞 2018.4.19など)

2019年7月20日更新

記事一覧

関連記事

ページトップへ