Mr.Children「HANABI」を4度目の主題歌に異例の起用
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2018年7月27日、映画「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」が公開されました。映画化される前から、「コード・ブルー」は最初のドラマ放送が2008年に、続編が2010年と2017年に放送された人気のある作品で、知っている人も多いことでしょう。
注目すべきはその「主題歌」。2008年のドラマ初放映から2018年の映画化まで、この作品では一貫して変わることなくMr.Childrenの「HANABI」が主題歌として使用されているのです。複数のシーズンにわたって制作されるTVドラマにおいて、主題歌が変わらないというのは極めて珍しいケースです。
1990年代から2000年代中ごろにかけて、日本の音楽シーンはシングル曲のミリオンセラー(100万枚を超えるCD売上)の連続でした。その多くはTVドラマの主題歌で、ビッグアーティストの新曲をはじめ、新人アーティストの曲なども抜擢されました。人気TVドラマとシングル曲のヒットとの関係は深く、当時のドラマ主題歌は高い確率で大ヒットするという図式が成立していたことから、業界用語だった「タイアップ」という言葉が一般的になるほど、世間の注目度も高い時代でした。
そして、高視聴率ドラマの主題歌は最終回の前後にCDを発売して「初登場1位、何週連続トップテン」が定石の販売戦略でした。当時はレコード各社がヒットを狙い、新曲タイアップを求めてテレビ局関係者とかけ引きを行っていたといわれています。競争率の高い人気ドラマは新シリーズになるとほとんどが主題歌も変わり、どの曲もヒットしていました。
そんな時代のおわりにTVドラマの主題歌となったのが、Mr.Childrenの「HANABI」です。
「もはや『コード・ブルー』に欠かすことのできない登場人物の一人」。プロデューサーの増本淳は「HANABI」についてそう述べています。つまり「コード・ブルー」は、いつ何時も「HANABI」によってイメージのされる作品になったと言えるでしょう。
本物の「主題歌」は、いつまでも「主題=テーマ」を歌い続けるのです。
(参考:ORICON NEWSほか)
2019年7月20日更新